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プロジェクト管理における構成管理とは何でしょうか?
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プロジェクト管理における構成管理とは何でしょうか?
構成とは最終的な成果物や納入物を定める一連の特性を意味し、すべての機能および物理仕様が含まれています。物理的仕様には、色、サイズ、重量、形状、素材などが含まれ、機能仕様は製品が所定の成果を達成する能力を示します。自動車を例にとってみましょう。物理的な仕様は赤の4ドア車とし、機能仕様には「10秒で時速60マイルに達し、排出ガス基準を満たすこと」などが含まれます。
プロジェクト構成管理とは何でしょうか?
プロジェクトの構成管理では、プロジェクトの主要製品および資産すべての構成を管理します。これにはすべての管理製品のみでなく、プロジェクト管理計画および業績管理のベースラインといった顧客に納入するあらゆる最終製品が含まれます。構成管理とプロジェクト変更管理は連携して実施します。あらゆる変更がプロジェクト構成に与える影響を判断するために、変更内容の監視および評価を行わなければなりません。この2つのプロセスは、プロジェクト構成管理が「ステロイドに関する変更管理のようなもの」と言われるほどに相互に関係しています。
構成管理プロセスの5つのステップ
プロジェクトの構成管理には、重要なステップが5つあります。
- 計画立案。構成管理計画では、構成を記録、追跡、管理、および監査する方法を詳しく説明します。この文書はよく、プロジェクト品質管理計画の一部として作成されます。
- 特定。プロジェクトに対するすべての構成要件を特定し、記録します。機能要件、設計要件、およびその他の仕様が含まれ、このプロセスの結果がプロジェクトの構成ベースラインとなります。
- 制御: プロジェクトのスコープが変更された場合、構成に及ぶ影響を評価して承認を受け、文書化する必要があります。これは通常、プロジェクトの変更管理プロセス内で行われます。
- 状況報告: プロジェクトの構成を常に追跡します。自身の構成がどのバージョンに位置するかを把握し、以前のバージョンの履歴記録を保持しておきます。プロジェクト全体を通して変更を追跡できるように、すべてのバージョンを記録しておくことが重要です。
- 監査: 製品が構成要件を満たしていることを証明するあらゆるテストが含まれます。例えば10秒以内に実行しなければならないレポートの作成について考えてみましょう。監査では、完成したレポートが実際にそれだけの速さで実行できるかどうかを試験します。また主なプロジェクトフェーズの完了時に監査と確認が実施されることもよくあります。これにより問題を早期に特定することができるのです。
アジャイルプロジェクトの構成管理のおける主な相違点は「特定の段階」にあります。アジャイル手法を使用する場合は最初に仕様を特定することが多く、仕様はプロジェクトの進捗に従って頻繁に変更および更新されます。