新入社員が最初に覚えることはWrikeの使い方です。Wrikeなしには業務が回りません。
大阪に本社を構えバックオフィス業務のアウトソーシング事業を展開するDFE社(株式会社データデータ・ファー・イースト)は経理・総務周りの業務サービスを提供しています。創業者として会社を経営する森口 真有美 代表取締役に、DFE社が目指す会社の姿とWrikeが果たしている役割についてお伺いしました。
課題
個人スキル依存とタスク漏れリスク
顧客の依頼内容に対し期日と契約通りに成果物を提供するというDFE社の重要なミッションを高いレベルで達成するために、森口代表は刻々と変わる社内と案件の状況を把握しながら適切な人の配置を決め、細かい指示を絶え間なく社員に出す状況が続いていました。「業務内容の全体像を私以外の社員が把握できておらず、私の判断・指示待ちになることがあまりに多く、お客様へのレスポンスに時間がかかってしまうこと、また、個人の習熟度に頼ってしまい知識・ノウハウの共有が進んでいないという問題も発生していました。」(森口代表)
DFE社では、毎月繰り返し発生する業務を漏れなく行うために翌月のタスクを各社員がエクセルに書き出し、カレンダーソフトに流し込んで可視化していたものの、細かいタスクまで含めて実行漏れがないように毎朝社員が「今日やる事一覧」を付箋に書き出していました。「付箋に書き出せないタスクは業務自体が抜けてしまうことがあり、社員は書き漏れの不安を抱えながらその日の業務に追われ、週・月単位でのスケジュール感がぼんやりとしかイメージできない状態になっていました。」(森口代表)
マニュアル等を構築し業務内容を共有することで人依存からの脱却も試みたものの、次々に処理しなければならないタスクに対して都度マニュアルを探して開くという作業が発生するといずれマニュアルを見なくなり、結局頭の中の知識に頼るという状態に後戻りしていました。
属人性の高さは業務の柔軟な割り振りを難しくし、引継ぎや増員に多くの時間がかかる要因となるばかりでなく、事業拡大のスピードにも影響を及ぼしていました。
導入効果
繰り返し機能で業務の段取りを効率化
個人に依存するこれまでの非効率を解消するため、細かいレベルのタスクまで含めて全ての業務、人、時間を可視化・管理できるソリューションとしてDFE社はWrikeを検討しました。「繰り返し発生する業務が多いので、それをいかに効率的に運用できるかが重要なポイントでした。その点、Wrikeは繰り返し機能を細かく設定することができ、結果的に全業務の9割は僅かな時間で段取りを立てられるようになりました。」(森口代表)
Wrikeは繰り返し機能を細かく設定することができ、結果的に全業務の9割は僅かな時間で段取りを立てられるようになりました。
管理業務を複数アプリからWrikeに集約
これまで別々のアプリケーションを利用して行っていた管理業務をWrikeに集約させることで、管理コストの軽減も実現しています。例えば、タイムログの記録、カレンダーソフトを使ったタスクのスケジューリング、案件毎の予実・損益計算などは異なるシステムのデータを一度エクセルに集約していましたが、今はWrike上に全てのデータが存在するので、より多くのデータをリアルタイムで可視化することができ、従来エクセルで行っていたレポート作成作業が不要となっています。
Wrikeで知識を共有化し、新人研修を自動化
DFE社は、Wrike上で各タスクの説明欄に業務手順や必要情報を記載できることを活用して、研修用フォルダを作り、その中に日毎に消化する研修タスクを設けています。その日のタスクとして新入社員に自動でアサインされるため、社員は目の前のタスクをこなしていくことで自然と業務を覚えられる仕組みです。Wrikeのタスクを見れば、やるべき事とその方法が分かるためマニュアルを別々に管理する必要もなくなりました。全ての業務内容が顧客や案件と紐付いてWrike上に集約されたことで知識の共有と消化が促進され、属人性の解消と柔軟な社内リソース管理に大きく貢献しています。
業務コミュニケーションをタスクと紐付けWrikeに集約
DFE社にとって業務の可視化は無駄のない効率的なコミュニケーションにも役立っています。Wrikeでは各タスク内でコメントをやり取りをする機能が備わっており、タスクに関連した会話をチャット感覚で行うことが可能です。文脈がタスク内で定義され、必要な情報が説明欄に存在するためコミュニケーションが効率化し、「業務に関するやり取りは全てWrikeに集約し、業務以外のコミュニケーションをチャットで行うようになりました。」(森口代表)
また、同社では会議を話し合いで終わらせず、確実にアクションにつなげるためにWrikeを活用しています。まず会議の設定時にWrikeタスクを作成しアジェンダを説明欄に記載します。各参加者は会議の内容をタスクに書き込みながら議事録を完成させ、決まった内容を即座に会議タスクのサブタスクとして起票・アサインし、実行漏れがない仕組みを構築しています。
社員の「できる」が広がり、一歩先を求める姿勢が顕著に
これまでは管理層の頭の中で把握していた社員の業務状況が全て可視化され、業務、人、時間、損益の関係がより明確になったことで、「管理者の数値に対する認識が向上し、Wrikeの自動化機能の活用方法を新たに検討するなど、効率性を高めるためのアイデアがどんどん出てくるようになりました。社員の次元が想像以上に上がってきたと感じています。」(森口代表)
リモートワークを見据えてWrikeを導入
「全ての業務をタスクに落とし込んで管理さえできれば、いつ・どこで働くかは関係がないと考え、それを可能にするためのツールとしてWrikeを導入した部分もあります。コロナ禍で社会全体がテレワークを受け入れましたが、弊社はすでにWrikeを使ったリモートワークを構築しており、悪い影響はほとんど見られませんでした。」(森口代表)
結論
無駄の排除とスキルの底上げで毎年業績を拡大
「Wrike導入以前にあった、タスクの書き出し漏れに対する不安や、「あの人に聞かないと分からない」といったモヤモヤした業務が一切なくなり、社員が自信をもってお客様に対応できています。また、引継ぎや新入社員研修が容易になったことで事業と組織拡大に集中できるようになりました。Wrike導入によって生産性が向上し、毎年売上を伸ばすことができています。現在は、Wrikeの活用範囲を拡大し組織の効率性をさらに高めようとしています。将来の会社上場を目指して頑張ります。」(森口代表)
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