クライアントに有償でサービスを提供する、SI 事業やコンサルティングなどのいわゆる「プロフェッショナルサービス」の需要は増加の一途をたどっており、世界全体での市場規模は 2022 年までに 80 億ドルを超えると推定されています。 しかし、急速な成長には課題が付き物です。
2019 年に、1,000 人以上の業界の専門家を調査したところ、顧客にプロフェッショナルサービスを提供している多くのチームがひとつの障害に直面していることがわかりました。 その障害とは予算管理です。専門家の 26% が、クライアントが不満を抱く主な原因はプロジェクトの予算オーバーであると指摘しました。 さらに気になるのは、プロジェクトが予算をオーバーする主な原因は不十分な社内プランニングであるという指摘です。
経済の先行きが不透明な中、SI 事業者やコンサルティング事業者は、効果的なコスト計算機能と予算管理機能が組み込まれたオールインワンのワークマネジメントツールを採用して、収益性を維持・向上する必要があります。
SI 事業やコンサルティング事業で活用できる予算の予実管理機能の紹介
Wrike は、ワークフローの合理化や顧客満足度の向上を実現できるよう、プロフェッショナルサービス部門をサポートすることを誇りに思っています。 Wrike の機能に複数のアドオンを組み合わせた、SI 事業やコンサルティング部門向けのパッケージ製品 Wrike for Professional Services をリリースしているのもそうした理由からです。
チームが素晴らしい成果を上げることができるよう、適切なリソース管理・割り当てを実現し、社内および社外での効果的なコラボレーションや正確なタイムトラッキングを提供しています。また、これらの幅広い機能を、他のツールに切り替えることなく Wrike の直感的な操作画面から利用できます。
国内外の数千ものプロフェッショナルサービスチームが、Wrike のワークマネジメント機能とリソース管理機能の価値を毎日の業務の中で実感しています。 しかし、お客様からのフィードバックとして最も大きかったのは、Wrike のこうした素晴らしい機能に予算管理の機能を統合できないかという提案でした。 こうしたお客様からの要望の声に応えるかたちで、Wrike for Professional Services の新機能として、プロジェクトの効果的なコスト計算とリアルタイムでの予算管理機能が追加され、収益性の把握を簡単に行えるようになりました。
ワークマネジメントツール領域での機能強化の先頭を走ってきた Wrike ですが、今回の新機能により、Wrike は予算の予実管理機能をそなえた唯一のコラボレーションワークマネジメントツールとなりました。
それでは、Wrike for Professional Services に追加された予算の予実管理機能について詳しくご紹介していきます。
プロジェクト内での1時間あたりの請求額と社内費用の単価をロール別・担当者別に設定
プロフェッショナルサービス業界の新たな傾向としては、価値ベースの収益モデルへの変化が見られます。 このモデルでは、SI 事業者やコンサルティング部門は、画一的な単価での人月ではなく、提供される作業に応じて、必要な時間だけでなく該当作業で必要となる専門スキルを加味した請求を行うことができます。
Wrike の新しい予算管理機能はこのモデルをサポートしているため、ユーザー別・ジョブロール別の 1 時間当たりの費用と請求額を設定できます。またこの単価は、プロジェクトごとに変更することも可能です。 チームは、費用レート(企業に対するリソースのコスト)と請求レート(サービスに関してクライアントに請求する金額)を効果的に活用することで、提供するサービスの価値をカスタマイズすることができます。例えば、プロジェクトの予算交渉の中で一部の専門作業の単価の割引が決定した場合、該当のロールの単価を変更するだけで、コストと請求額の計画値が自動で再計算されます。
プロフェッショナルサービスチームは、この新機能で、1 時間当たりの単価を Wrike 内で設定し、タスクの完了までに必要なスキル・ロールに応じた費用と請求額の計算を自動的に行うことができます。 マネージャーは、チーム人数が多くても苦労せずに社内の 1 時間当たりの料金を把握し、各プロジェクトに適切な人材を割り当てることができるようになります。また、すべてのクライアントのニーズや仕様に応じてコスト計算および予算管理を行えます。
作業スコープと予算の効率的な管理
すでに述べたように、クライアントが SI 事業者やコンサルティング事業者に抱く主な不満はプロジェクトが予算をオーバーすることです。 これを防ぐために、プロフェッショナルサービスチームは前もって作業範囲(SOW)に対して正確にコスト計算を行う必要があります。 予算関連のプランニングが適切にできずドンブリ勘定になっていては、クライアント側での費用負担が増加して顧客満足度が下がるか、あるいは実質ただ働きのようなかたちで追加作業を行うことになります。プランニング時点で、工数をできるだけ正確に見積もり、作業担当者のスキルやロールに応じた請求額を計算しておく必要があります。
プロジェクトのコスト計算を行う誰もが、その作業がどれほど複雑で、どれほど時間のかかるものなのかを理解しています。 マネージャーは、クライアントが SOW に同意する前に、正確なコスト計算を確実に実行する必要があります。
Wrike の予算管理機能は、コストと請求額の計算プロセスを自動化し、負担を大幅に軽減します。 ユーザー別・ロール別の費用レートと請求レートが設定されているため、プロジェクトマネージャーは通常のプランニングのようにプロジェクトを Wrike 上でタスクに切り出し、適切な担当者を指名していくだけで作業が完了します。 その後、システムによって、各担当者の 1 時間当たりの単価に基づいたプロジェクト予算が正確に計算・予測されます。
臨時タスクについては、1 時間当たりの料金をリアルタイムで更新および編集し、クライアントまたはプロジェクトの要件に合うように設定できます。
予算の予実管理を行いながら、作業進捗率と予算消費率を比較する
この新機能により、プロジェクトの実費用をリアルタイムで把握し、進捗率や割り当てられた予算の総額に対して問題が発生していないかを、かつてない簡単さでチェックできるようになりました。
プロジェクトマネージャーは、予期せぬ困難やボトルネックが発生してタスクやプロジェクトで計画されていたコストを実際のコストが上回る可能性がある箇所をすばやく特定できるようになりました。 請負った業務でのこうした予算超過の可能性を未然に把握できる機能により、マネージャーはより俊敏にリソースを調整し、予算オーバーを防ぐことができます。
1時間当たりの単価を工数に紐付けてプロジェクトの完了までに必要な予算を計算することで、正確に予算を監視できます。 作業者による工数の入力に応じて、請求額とコストがリアルタイムで算出・更新されるため、マネージャーは進捗率と予算の消化率を見比べ、プロジェクトが順調に推移しているかどうか総合的に把握できます。
Wrike の予算管理機能を利用することによって、SI 事業やコンサルティング事業は、計画段階から成果物の提供に至るまでのオペレーショナルエクセレンスを実現できます。
分かりやすいレポートの作成自動化による報告業務の負担軽減
Wrike は業務内容を見える化し仕事の風通しをよくしますが、この効果は予算管理にまで及びます。つまり、一つ一つのタスクから組織全体の KPI に当たるような上位の目標まで、すべてのプロジェクトの価値のあるデータおよび指標に、関係者がより簡単にアクセスできるようになります。
例えば、事業全体のパフォーマンスを知りたい財務部門からプロジェクトの予算状況を急いで報告するように要請を受けた場面を想像してみましょう。 通常、こうした報告書作成には非常に長い時間がかかります。そのため、クライアントに請求可能な作業に従事していた人員を、一時的にせよ報告書作成のための事務作業に割り当てることになります。これは、請求可能な稼働率の低下を意味します。
Wrike for Professional Services では、予算状況の把握がすべてのプロジェクトの中心に位置するようになりました。 予算状況をリアルタイムで把握して正確なレポート作成にも役立てることができるように、プロジェクトには標準で「予想コスト」「予想請求額」「実際のコスト」「実際の請求額」などのカスタムフィールドがそなわっており、指定した単価と工数から自動で値が算出されます。
SI 事業やコンサルティング事業のオペレーションを次のレベルに押し上げるには Wrike の導入が最適です
Wrike の予算管理機能は、Wrike for Professional Services パッケージに含まれています。 すでに Wrike for Professional Services をご利用いただいているお客様は、予算管理の機能をご説明させていただきますので、Wrike Japan のアカウント担当者にご連絡いただくかこちらのページから製品デモをご依頼ください。 日本国内のお客様からも待望の声が大きかった予算管理機能を、皆様にお届けできることを大変嬉しく思います。
Wrike を初めてご利用の場合は、 Wrike for Professional Services の 2 週間の無料トライアルで、Wrike によるプロジェクト管理の流れをご確認いただけます。トライアル開始後に、営業担当者に Wrike for Professional Services でのトライアルを体験したい旨をお伝えください。担当者より折り返しご連絡し、トライアルの対象プランをアップグレードさせていただきます。 プランニングから成果物の提供までのプロセス全体を通して、クライアントと合意した予算と納期の範囲内でプロジェクトを成功させるために Wrike をお役立てください